京都へ行ってきました。
目的の一つは「有次」で包丁を買うこと。
「有次」は錦市場にある刃物の老舗。
和包丁の聖地です。
京都市中京区錦小路通御幸町西入ル。
錦市場の中でも、ひときわ賑わっています。
有次
創業は戦国時代の1560年(永禄3年)。
桶狭間の戦いがあった年。
京都堺町松原の御用鍛冶で、藤原有次として御所へ出入りしていました。
1876年(明治9年)に帯刀禁止令がでた後、料理包丁を作るようになりました。
明治40年ごろからは鍋や料理道具を製作しています。
小売を始めたのは昭和20年頃から。
錦市場に店を構えたのは1981年(昭和56年)。
現在の店主は18代目です。
店に入ると陳列された商品の多さに驚きます。
壁一面ガラスの陳列棚には包丁がずらり。
有次の包丁は鋼製。
刀鍛冶の伝統をもつ大阪の堺の職人がつくっています。
50種類400アイテムをこえる様々な用途の包丁。
「三徳牛刀」「出刃包丁」「ペティナイフ」「刺身包丁」以外は見たことがない包丁ばかり。
使い方もわかりません。
フグ引庖丁、アジ切庖丁、カギ面取庖丁、京サキ庖丁、九州サキ庖丁、クリムキ庖丁、寿司切庖丁、両手餅切庖丁・・・・・ その数は50種類400アイテムを越えます。
同じ種類の包丁にも数cmごとにサイズが揃っていました。
料理道具
包丁以外にもいろいろな料理道具が並んでいます。
すべてがプロ仕様。
ジョッキ、ビアコップ、灰ナラシ、火箸、炭バサミ 、かつお箱。
高級感のある道具がそろっています。
アルミの鍋各種、同じ形でもサイズがたくさんあります。
日本料理用の抜型。
ユニークな抜型がそろっています。
アミ杓子、豆腐をすくう杓子です。
針金を編み上げて作られています。
銅製のおろし金、手打ちにより刃が立てられています。
裏面は目が細かいので、しょうがやわさびをおろせます。
銅製品が並んだ棚。
上段のコノハナはサラダボール。
その下は燗どうこ、日本酒を湯煎する器具。
これでお燗すればどんな酒でも燗ばえしそう。
見ているだけでも楽しいスペースでした。
出刃庖丁
念願だった有次の出刃庖丁を購入。
魚をさばくのが苦手で出刃包丁に憧れていました。
有次の店内には様々なサイズの出刃包丁が揃っています。
出刃包丁を覗いていると店員さんが話しかけてくれました。
応対はとても丁寧。
さばく魚の種類や使用頻度など、質問を受けながら包丁を手にとって選びます。
登録出刃包丁5寸を購入。
有次の出刃包丁は「登録」「特製」「上製」の3種類、刃の切れ味と持ちが違うそうです。
家庭で使うなら「登録」がよいとすすめられました。
包丁には名前を彫れます。
店の奥の工房では職人が包丁を研いでいます。
購入した包丁の刃はその場で仕上げてくれました。
支払いは現金のみ、カードは使えません。
包丁を研ぐ間に、包丁の手入れ方法を教えてもらいました。
使ったらその日のうちにスポンジにクレンザーをつけてみがく。
庖丁のみねから刃に向かってこする。
柄もよくこすり洗いする。
水で完全にすすぎ落とす。
乾いたタオルで水気を十分にふきとる。
すぐに収納しないで、パットなどに寝かせてよく乾かす。
隣では外国から来たお客さんが、英語で説明を受けていました。
お客さんの7割が外国からの観光客。
英語の説明書も用意されています。
有次で購入した庖丁は長年使用して傷んでも修理が可能。
料理が好きな方は京都へいらしたら、ぜひ錦市場の有次をたずねてください。
有次は和包丁の聖地でした。
京都のことを書いています。


