2018年1月23日から東京国立博物館で開催されたアラビアの道-サウジアラビア王国の至宝を見学してきました。
サウジアラビア王国の400件以上の貴重な文化財をとおして、アラビア半島の歴史に触れることができます。展示物は撮影可能なのでで写真も楽しめました。
東京国立博物館は上野にあります。JR上野駅「公園口」から上野公園を通り抜けて8分です。
上野公園には展覧会のポスターが掲示されています。
右側の素朴な表情の石柱は「アラビアの人形石柱」、アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝で展示されています。
東京国立博物館
上野恩師公園内にある国立西洋美術館の先を右に曲がり、まっすぐ進むと荘厳な建物が見えてきます。
1938年(昭和13年)に昭和天皇の即位を記念して建てられた東京国立博物館本館です。
東京国立博物館は創設1872年(明治5年)の日本最古の博物館、美術品や考古遺物の展示だけでなく、建物や庭園、ミュージアムショップなど様々な楽しみ方ができます。
アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝は博物館に入って左手にある表慶館で開催
表慶館は皇太子(後の大正天皇)のご成婚を記念して1909年(明治42年)に開館しました。
入り口に鎮座するライオン、建物は明治末期の優美な洋風建築です。
エントランスの天井も趣のあるデザイン
表慶館は東京国立博物館の中で唯一の明治時代の建造物、通常内部は非公開なので見学できるのは貴重な機会です。
アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝
アラビアの人形石柱
入館すると上野公園のポスターに載っていた人形石柱が迎えてくれます。ハーイルというアラビア半島の根本にある土地に残されていた石柱です。
アラビア半島と周辺の先史文化に特徴的なシンプルな人物表現、素朴で穏やか、人の良さそうな表情に心が和みます。この石柱を見られただけで来館した甲斐がありました。
柱の台座または祭壇
神官が儀式を行う様子が刻まれた砂岩
メソポタミアやエジプト図像表現が入り混じった浮彫です。
ヒトコブラクダ
砂漠ではラクダが隊商交易に必要不可欠な家畜でした。
こぶの中には約35キロもの脂肪を蓄えることができます。このおかげでラクダは水を飲まずに砂漠を160kmも移動できました。
奉献台
神殿などで香を捧げるために使われた奉献台
ライオン像
青銅製のライオン像
ライオンをモチーフにした作品は他にも多くありました。
葬送用マスク
6歳前後の少女が埋葬されていた石室に納められていた葬送用マスク
金製のマスクやネックレス、ブレスレットも副葬品として納められていました。ネックレスには金、真珠、トルコ石、ルビーが使われています。
カァバ神殿の扉
オスマン帝国のスルタン「ムラト4世」がカァバ神殿に寄進した扉
上部に優美な書体で銘文が刻まれています。イスラム教の聖典コーランの一節と、スルタン「ムラト4世」による扉の寄進が記されています。1930年頃まで実際に使われていました。
預言者モスク、シリア扉のカーテン
金の糸で細工が施された絹のカーテン
天井までおよぶ巨大なカーテン、大きさに圧倒されました。
400件以上の貴重な文化財が展示された「アラビアの道-サウジアラビア王国の至宝」は質、量ともに充実した展覧会でした。