57歳でフリーターになった Un lapinです。帰宅時間が早くなったので、夕食に一品を作っています。
今回紹介する料理は、壇一雄『檀流クッキング』(中央公論新社、2013年)で見つけた「納豆汁」です。
今頃日本の山の中は、ナメコの盛りだろう。あのヌルヌルと口にねばるキノコの粒々の大きさ加減・・・・・・、口ざわり・・・・・・。まったく、ナメコほど、日本の風土をしみじみと思い出させる食べ物は無い。
何はなくとも、ナメコ汁さえあれば、仕合わせみたいなものである。
そのナメコを、私は納豆汁のドロドロの中ですするのが格別に好きだ。檀一雄『檀流クッキング』(中央公論新社、2013年)P159 より引用
身体が芯から温まる味噌汁です。簡単に作れて、秋から冬にかけてオススメの一品です。
ナメコと納豆を煮すぎないことが肝心です。
材料
ナメコと納豆、豆腐、ねぎを準備します。
ナメコ
ザルにあけて、流水で洗ってヌメリをとっておきます。
洗いすぎると、ヌメリの中にある旨みがなくなってしまいます。
納豆
納豆はすり鉢ですりあわせておきます。
豆腐
絹ごし豆腐。
豆腐を2cm角に切っておきます。
味噌
田舎味噌を使いました。
1カップの水に大さじ1杯の味噌を溶きます。
ダシ
昆布だしを使いました。
ねぎ
万能ネギを小口切りにしておきます。
調理
鍋に水とダシを入れて煮立ったら豆腐を入れます。
中火にして再び煮立つ寸前にナメコを加えます。続いてすり鉢ですりあわせた納豆を入れます。
火を止め、味噌を煮汁で溶きのばします。
ネギを散らして完成。ナメコと納豆を煮すぎないことが肝心です。
ナメコも煮過ぎたらまずいし、納豆汁も煮えてしまったら、ただの呉汁になってしまうから、ナメコの納豆汁は、煮立った・・・・・・、食べた・・・・・・、でなくてはならない。
開髪を入れるスキを与えたら、納豆も、ナメコも、駄目になってしまうわけだ。檀一雄『檀流クッキング』(中央公論新社、2013年)P159 より引用
身体が芯から温まります。納豆を多めに入れてドロドロにして召し上がってください。
『壇流クッキング』という本は1970年に出版されました。50年近くたった現在も、文庫本が発行されています。
さすがに小説家が書いた料理本。どの料理も美味しそうで、作ってみたくなります。
料理方法だけでなく、料理や食材にまつわる話が面白いので、料理をしない方でも楽しめます。ぜひご覧になってください。オススメです。