数字から生まれる物語「イチローでも100位」Joe Posnanski『THE BASEBALL 100』①

青空のもと、森の中にある小さな野球場を描いたイラストです。木製のベンチが並んだスタンドが内野にのみに設営されています。とてものどかな雰囲気を感じさせてくれる野球場です。

イチローには様々な伝説があります。
シングルヒットに関しも、メジャーリーグで彼しか達成していない偉大な記録があります。

  • 10年連続でシングルヒットのリーグトップを記録
  • 1シーズン200本のシングルヒットを2回達成

この記録を私は Joe Posnanski『THE BASEBALL 100』という本で知りました。

残念ながら日本語版がありません。そこでジョージ・ウィル(George Will, 1951 – )によるこの本の前書きを紹介します。ジョージ・ウィルはゴ・カブスのファンで、ピューリッツァー賞を受賞したこともあるアメリカの作家、政治評論家です。

Joe Posnanski『THE BASEBALL 100』

ジョー・ポズナンスキー(Joe Posnanski, 1967 – )はアメリカの著名な野球ライター
彼が独自の視点で選んだ野球史上最も偉大な選手100人が登場する880ページにもおよぶ大作
はメジャーリーグだけでなくニグロリーグや日本のプロ野球選手もリストアップされています。

現代的な統計データと選手のエピソードを組み合わせたこのボズナンスキーの物語は、野球の過去、現在、そして未来を描き出します。野球を愛する人であれば、だれもが楽しめる本です。

前書きの冒頭で、ジョージ・ウィルはポズナンスキーの豊富な知識とユーモアセンスを称賛しています。またポズナンスキーの野球に関する深い知識に驚きを示し「彼は200年以上生きているのではないかと思う」と冗談交じりに語っています。

選手たちの魅力的な統計と物語

『THE BASEBALL 100』は、単なる野球の雑学集ではありません。選手たちの驚異的な記録を通じて、野球の奥深さと魅力を教えてくれます。例えば本書には、以下のような統計データが紹介されています。

  • トリス・スピーカー(Tris Speaker,1888 – 1958): センターの守備で単独でのダブルプレーを6回達成
  • イチロー(Ichiro Suzuki,1973 – ):シングルヒットで10年連続リーグトップを記録。1シーズン200本のシングルヒットを達成した唯一の選手
  • カルロス・ベルトラン(Carlos Ivan Beltrán, 1977 – ):400本塁打、500二塁打、1500打点、1500得点、300盗塁、そして盗塁失敗が50個未満を記録した唯一の選手

彼らだけではありません。他に紹介された多くの選手のエピソードは、単なる数字の羅列でなく、選手たちの努力と才能の素晴らしさを教えてくれます。

ニグロリーグへの敬意

ポズナンスキーは、ニグロリーグの選手たちを正当に評価しています。ニグロリーグは、人種差別のため黒人選手がメジャーリーグでプレーできなかった時代に存在した野球リーグです。

ニグロリーグは統計データが不十分なため、メジャーリーグの選手たちのデータと直接比較することはできません。しかし、ハンク・アーロン(Henry Aaron,1934 – 2021)やウィリー・マッコビー(Willie McCovey,1938 – 2018)が20年早く生まれていたら、ニグロリーグでプレーしていたであろうことを示唆し「ニグロリーグの選手たちの能力が決してメジャーリーグの選手たちよりも劣っていたわけではない」とボズナンスキーは評価しています。

まとめ

ジョー・ポズナンスキー著『THE BASEBALL 100』のジョージ・ウィルによる前書きを紹介しました。
100人の偉大な選手を通して野球の歴史と魅力について、深く掘り下げた本です。メジャーリーグ通はもちろん、大谷選手をきっかけにメジャーリーグに興味をもったばかりの方にも、この本は野球の魅力を存分に味わせてくれます。おすすめの本なので、日本語翻訳が出版されると良いですね。

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